刊行物
新城兵一 詩集 フィヌクトミャーク
作者は、かつて復帰直後、「たとえ俺たちが従順にみえても/そこで/無言のまま耐えてきた時間の堆積は/打ちつけてもたじろがぬ/闘いの武器とならねばならぬ/盲目でありすぎる俺たちへの/最初の告発のことばとならねばならぬ」(「闘いへの序章」)と歌った。
そして現在、「新軍事基地建設」という、復帰後最大の国家暴力の突出に直面して、作者は、おのが「詩」の解体をも顧みず、いかに〈コトバ〉の力動的想像力の駆使によって、状況の根柢へ対峙せんとしてきたのか、その苦しい格闘の軌跡である34の詩篇をもって開示する。
<目次>
Ⅰ 言葉の受難・球体と裂開・きみの名は・健忘症・あきらめ(?!)
Ⅱ 内破・移設承認前夜・祭りのあと・走れ メロン・幼年の記憶から・セルラースタジアム・おれたちの声は・高曇りの空・海・立ちたい・シンデレラ・対峙・遵法的・解体/ 胎動・ブロック・苦海の位置・暗雲低く垂れこめて・。
Ⅲ 少年・甘蔗伐採期・白い花・降誕祭・即断遅延凝視・罵倒語彙集・恐怖の島・とぅみみーる・滑稽な午後・瞼の海・「ふるさと」にて・緘黙の空・
新城 兵一(しんじょう たけかず)プロフィール
1943年宮古島市(旧城辺町)字新城833の2番地で生を受ける。『未決の囚人』、『流亡と飢渇』など十数冊の詩集を刊行。評論集『生存と仮構』、『負荷と転位』、その他評論多数あり。
Books info
新城兵一 詩集 フィヌクトミャーク |
ISBN978-4-908160-13-4 C0095 |
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金額 | 2000円+税 |
サイズ、ページ | A5 144ページ |
発行日 | 2024年12月 |
部数 | 300部 |